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- 「ブルーゾーン」とは、人々が最も健康的に暮らし、最も長生きしている地域のことだ。
- こうした地域の食生活には、炭水化物や消化にとって重要な食物繊維などが豊富に含まれている。
- ブルーゾーンでしばしば食べられている食物繊維たっぷりの食べ物としては、パンや豆類、野菜、ナッツ類などが挙げられる。
健康的に暮らし、長生きしたいなら、食物繊維たっぷりの健康的な食生活を送ることが大切だ。
炭水化物を含む食物繊維が豊富な食べ物は、世界で最も人々が健康で長生きしている「ブルーゾーン」の食事によく登場する。ブルーゾーンという概念を広め、そうした地域で暮らす人々の多くが100歳まで生きるという研究のパイオニアであるダン・ビュートナー(Dan Buettner)氏は、自身の著書やNetflixのドキュメンタリーの中で、ブルーゾーンの共通点を探ることでわたしたちの寿命を延ばし、健康に過ごすのに役立つヒントをシェアしている。
ブルーゾーンと呼ばれる地域は日本、ギリシャ、イタリア、コスタリカなどにあり、いろいろな料理が食べられている。使われる食材はさまざまだが、豆類、ナッツ類、全粒穀物、ハーブ、緑色の野菜といった食物繊維が豊富な食品群がブルーゾーンの食生活のバックボーンになっているとビュートナー氏は以前Business Insiderに語っている。
十分な食物繊維をとることは消化器の健康、血糖値の安定、心臓病やがんなど慢性疾患の予防に重要だという研究結果がある。また、食物繊維が豊富な食べ物は食後の満腹感を持続させるため、減量にも役立つ。
そのメリットを享受するために、アメリカ食品医薬品局(FDA)は1日に約28グラム(または自分が必要とする総カロリーに応じて21~38グラム)の食物繊維を摂取することを推奨している。
豆類や緑色野菜からパンやナッツ類まで、ブルーゾーンの"定番食材"を取り入れて食物繊維の摂取量を増やそう。
ナッツ、シード類
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ナッツやシード類はカロリー密度が高いため、ダイエットの世界では評判が悪い。しかし、食物繊維をはじめ、栄養素が豊富に含まれている。
「ナッツ類はかつて不健康だと考えられていましたが、口に入れるものとしては最高の食べ物の1つです」と小児内分泌学者のロバート・ラスティグ(Robert Lustig)博士は以前、Business Insiderに語っている。
アーモンド、ピスタチオ、松の実、ピーカンナッツのいずれかを1オンス(約28グラム)食べると、一般的に推奨される食物繊維の1日の摂取量の10分の1がとれる。
チアシードは食物繊維を最も多くとることができる食材で、大さじ2杯で1日の推奨摂取量の35%にあたる。
フラックスシードやカボチャの種も食物繊維が豊富で、1オンスでそれぞれ1日の推奨摂取量の28%または19%にあたる。
豆類
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豆類はブルーゾーンにおける健康的な食生活の要だ。ビュートナー氏は、健康のために毎日少なくとも1/2カップの豆を食べるようアドバイスしている。
黒豆から小さな小豆、鮮やかな緑色の枝豆や大豆まで、豆にはたくさんの種類がある。いずれも食物繊維だけでなく、たんぱく質やその他の栄養素を含んでいる。また、豆を使ったレシピもいろいろとある。
中でも、食物繊維が豊富なのは:
- 白いんげん豆:1/2カップあたり10グラム
- 白豆:1/2カップあたり9グラム
- 小豆:1/2カップあたり8.4グラム
- 黒豆:1/2カップあたり8.3グラム
- インゲン豆:1/2カップあたり8グラム
ブロッコリーやキャベツといったアブラナ科の野菜
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ブロッコリーやカリフラワー、キャベツといったアブラナ科の野菜は、その特徴的な強くて時に苦い風味のためにしばしば悪者扱いされる。
ただ、豊富なビタミンAやビタミンC、ポリフェノール、抗酸化作用のある植物性化合物などを含む"栄養の宝庫"だ。
ケール、クレス、チンゲン菜、カラードグリーンも、芽キャベツとともにアブラナ科に含まれる。
これらの野菜には1カップあたりそれぞれ平均して約5グラムの食物繊維が含まれているので、サラダや炒め物に混ぜれば、1日に推奨される食物繊維の摂取量を十分にまかなえる。
さらにプロバイオティクスをプラスしたいなら、ザワークラウトやキムチのような伝統的な発酵野菜もおすすめだ。
スティールカット・オーツや大麦といった全粒穀物
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食物繊維は炭水化物の一種なので、炭水化物が豊富な食材は食生活に積極的に取り入れたいものの1つだ。
全粒穀物は加工が最小限に抑えられているため、食物繊維を含め、栄養素たっぷりだ。
中でも、食物繊維が豊富なのは:
- ブルグル:1カップあたり8グラム
- 大麦:1カップあたり6グラム
- キヌア:1カップあたり5グラム
- オートミール:1カップあたり4グラム
- 玄米:1カップあたり4グラム
全粒穀物には必須アミノ酸も含まれていて、豆類の栄養素と組み合わせることで完全たんぱく質になる。
米と豆をベースにした料理は、ブルーゾーンを含め、世界中で極めて一般的な定番料理だ。
パン
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パンもダイエットの世界で汚名を着せられている食べ物の1つだが、専門家はパンを恐れる必要はないと話している。
トッピングや作り方によっては、パンは食物繊維の供給源となり、健康的な食生活に適している。
ただし、パンの種類によって違いはある。精白パンは加工度が高く、食感や栄養素が損なわれている。
一方、全粒粉や全粒小麦粉のパンには、ビタミンやミネラルだけでなく、食物繊維も多く残っている。
さらに、サワードウのような発酵を利用したパンはさらに効果が期待できる。発酵の過程で栄養素が分解され、消化しやすくなっているからだ。
食物繊維をダブルでとるなら、フレックスシードといったヘルシーなシード類を混ぜ込んだパンを選ぶのもいい。
さつまいもやヤムイモといった根菜類
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ブルーゾーンの食生活では、全ての野菜が緑色である必要はない。専門家はしばしば、さまざまな微量栄養素を摂取するために「虹を食べる」ことを勧めている。色鮮やかなオレンジや黄色の根菜類は、必要な食物繊維を補うのに役立つ。
例えば、さつまいもは沖縄では定番の食材だ。中でも、紫芋はオレンジ色のさつまいもよりも甘く、1個あたり約4.6グラムの食物繊維が含まれている。
- コールラビ:1カップあたり8グラム
- パースニップ:1カップあたり7グラム
- にんじん:1カップあたり5グラム
- かぶ:1カップあたり3グラム
- ルタバガ:1カップあたり3グラム
果物
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ブルーゾーンは地理的に見てさまざまな場所にあり、その食生活にはトロピカルフルーツや季節のフルーツを含め、多様な食材が取り入れられている。
イタリアやギリシャではデーツやイチジク、アプリコットといった核果類が人気だ。コスタリカではパパイヤ、バナナ、パイナップルが好まれている。
いずれも食物繊維のほか、ビタミンCやカリウム、葉酸といった栄養素が豊富に含まれている。
中でも、食物繊維が豊富で手に入りやすいのは:
- ラズベリー:1カップあたり8グラム
- オレンジ:1カップあたり約4グラム
- りんご:中1個あたり約4グラム
- ブルーベリー:1カップあたり5グラム
- いちご:1カップあたり3グラム
ハーブ、スパイス類
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ブルーゾーンの豊かな食文化には、スパイスやハーブをたっぷり使った風味豊かな料理も含まれている。調味料と組み合わせることで、美味しくなるだけでなく、食物繊維を増やすことができる。
オレガノ、ローズマリー、タイム、フェンネルといった芳香植物は、多くのブルーゾーンのレシピによく使われている。コリアンダー、セージ、パセリといった新鮮なハーブも、食事に食物繊維をプラスする"美味しい"方法だ。
ハーブやスパイスは基本的に少量しか使わないので、それだけでは摂取できる食物繊維やビタミンの量はさほど多くはないものの、食事全体の栄養的側面を向上させる役に立つと専門家は話している。
世界の長寿地域「ブルーゾーン」でよく食べられている、食物繊維が豊富な8つの食材 - Business Insider Japan
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