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Wednesday, October 13, 2021

【特集】食物アレルギー対応食品次々開発 松江市の料理研究家 卵使わないオムライスなど - nkt-tv.co.jp

食物アレルギーのある人もない人も共に食事を楽しめるようにと松江市の料理研究家が、食物アレルギーに対応する食品の開発に力を入れている。オムライスにチョコレートに和菓子、メニューは広がりを見せている。

松江市のお店で出される、彩り豊かなランチプレート。メインの一つが、オムライスだ。こちらの黄色い生地は卵に見えるが卵は使っていない。実は…。

上田まり子さん:「卵は入ってないけど卵液みたいなオムライスの液です。」

松江市の料理研究家上田まり子さん。予約制のレストランを経営している上田さんがこだわっているのは、食材。オムライスの生地は卵ではなくカボチャのペーストと米粉を合わせたものを使ってクレープ状に焼き上げた。見た目は卵そっくり。そのほかにも。

上田まり子さん:「マックのフライドポテトみたいなやつ子供たちにたべさせたいなと思って。」

秋の味覚、サツマイモでつくるフライドポテトの衣は小麦粉を使わず、片栗粉と米粉で代用している。ほくほくで、お芋の甘さがひろがる一品だ。これらの料理はタマゴ・乳製品・小麦など食物アレルギーを引き起こすとされる食材を使わないメニューなのだ。

食物アレルギーとは、ある特定の食材に触れたり食べたりすると、体内の免疫機能が異常に反応することで嘔吐や下痢、皮膚や呼吸器、消化器系などにトラブルを引き起こす疾患だ。まれに全身にアレルギー症状が現れ、生命に危険を及ぼす「アナフィラキシーショック」が起こる場合もある。食物アレルギー発症の多くは1歳未満の子どもにみられている。

松江赤十字病院 小児科 アレルギー専門医 羽根田康宏医師
:「アレルギー疾患を持ってるお子さんというのは少なからず何かしら自分人と違うなっていうことを感じてる人がいて、特に年齢が上がるとよりそういうことをより感じる機会が増えてくると思うんだけどアレルギーに対する理解が広がるといいなと思います。」

食物アレルギーに対応する医療機関では、食事栄養指導のほか、アレルギーが確定した食品を安全に摂取できる量を知ったうえで少しずつ体に取り入れ、改善を目指す治療も行っている。

一方で、食物アレルギーへ対応する食品も増えてきている。食品衛生法によって表示が義務付けられている特定原材料は、「小麦・タマゴ・乳」など7品目。食品メーカー側の任意表示をあわせるとアワビ、イカ、いくら、オレンジにアーモンドなど特定原材料は、28品目にも及ぶ。、松江市のスーパーでも、食物アレルギーに対応したカレーやお好み焼きソースなどを販売。食品の種類に広がりを見せている。

料理研究家の上田まり子さんも、食物アレルギーで悩んだ1人。シングルマザーの上田さんには3人の子どもがいる。全員生まれてすぐに、重度の食物アレルギー疾患であることがわかった。長男の駿くんはタマゴ・乳・蕎麦長女の茉央さんは、小麦と蕎麦、タマゴ次男の陽希くんは、乳と・蕎麦と、それぞれ別の食材でアレルギーを引き起こし、現在は、経過観察で月に1度通院している。小さなころは入院も重なり、一時仕事ができない状態のときもあったという。

上田まり子さん:「なんでも食べれる子が当たり前とするならばそういった生活が毎日できるわけではないので外食に行けないだとか市販のものが簡単に買えないとか食をともなう行事とかになかなか参加しづらい。」

上田さんは工夫をこらした料理をつくることで、別々のアレルギー食材をもつ子どもたちの食の楽しみを広げている。その経験から2017年に料理研究家として歩みだした。レストラン経営の傍ら食物アレルギーに限らず、さまざまな理由で、食の世界に壁を作らない考え方「フードダイバーシティ」つまり、「食の多様性」を知ってもらおうと日々講演活動もしている。

この日は上田さんのお店で子どもたちがお昼ご飯。アレルギー食材を使用しないメニューで、こどもたちも、自然と笑顔がこぼれる。

長男:「毎日おいしい」
長女:「料理が上手な人(になりたい)」

こうして食物アレルギーのある人たちに食の楽しみを増やしたい上田さんはつぎつぎに商品開発を続け、食品アレルギー対応の冷凍食品の、販売も行っている。

米粉で焼いたワッフルや卵を使わない米粉のたこ焼き、さらに、アレルギーの特定原材料28品目をすべて使わない、チョコレートまで。食物アレルギーのある人もない人も同じテーブルを囲んで同じ食事ができる世の中をつくりたい、そう願いが込められている。

このたび、秋ならではのアレルギー対応食品も開発された。上田さんのお店の厨房には、開発に関わったある職人が訪れていた。松江市の老舗和菓子店「彩雲堂」の大江克之さん。大江さんは、和菓子の道45年で「現代の名工」にも選ばれた一流職人。華麗な手さばきで作られているのは食物アレルギー対応の生菓子だ。

和菓子職人 大江克之さん:「アレルギー自体も私たちは、全然わからなかっただからね使う素材にはなかなか困った(悩んだ)だけど何を使っていいのか。」

秋の植物や花をかたどった生菓子、材料には、つなぎで使われる小麦などアレルギー特定原材料28品目は使っていない。普段、生菓子を作っている工場とは場所を別にすることで、アレルギー食材が空気中から混入することも防いでいる。こうしてできた練り切りの生菓子。柿や菊を形どって、色合いにもこだわった。インターネット限定での販売だ。

上田まり子さん:「私たちの活動とかそういう人たちがいるってことを理解していただいてこうやって協力してもらってまだほんと手探り状態ではあるんだけど今後ちょっと明るい光が見えてきたかなと思っています。」

広がりを見せている食物アレルギー対応食。「食の多様性」への理解を新たなメニューで発信し続けている。

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