福岡市西区の皮膚科で今年5月に開催された「赤ちゃんのお肌の相談会」。生後1か月から1歳の乳児とその母親が参加しました。
皮膚科専門医師の高松紘子(たかまつひろこ)医師が伝えたのは「アレルギーとスキンケアの関連性」です。
近年のアレルギーの発症原因として皮膚からのアレルゲン侵入に着目されています。ガサガサした肌の表面からいろいろな微生物やバイ菌、化学物質が入ってしまうと言われ、食物が付きやすい部分は特にツルツルにすることが大切です。
乳児期は顔や手足がカサカサしたりかゆみを伴う湿疹ができたり、なにかと肌トラブルが多いとき。こうした炎症がある皮膚は角層が薄く、すき間だらけで正常であれば跳ね返せるアレルギー原因物質が皮膚から入り込みやすくなります。このアレルギー原因物質がアレルギーを引き起こす免疫細胞と接触することでアレルギー発症のきっかけになります。
そんな中、早い段階で皮膚を積極的に治療して炎症をなくすことで食物アレルギーの発症を減らせると、今年4月国立成育医療研究センターが発表しました。
いまや日本人の2人に1人は何らかのアレルギー疾患にかかっているとされる時代。
「昔は食べ物が腸管から入って食物アレルギーになると思われていましたが、皮膚表面のバリア機能(コーティング力)が落ちているとそこからアレルギーの原因物質が入ってくると言われています。薬を使ってでも炎症は抑えたほうがよく、アレルギーが獲得される前に予防することができます。」と高松医師は言います。
保湿など、赤ちゃんのスキンケアの開始時期は早ければ早いほうがよく、かさつきや湿疹などの炎症が出た場合は薬を使った治療に切り替えて、良くなったり悪くなったりを繰り返す状態から良い状態を2、3年保てるまで継続します。
薬を長く使用する中で副作用が出ないように近年取り入れられるようになっているのが、『プロアクティブ療法』です。見た目に症状はなくても潜在的に炎症が残っている皮膚に対してステロイド薬や抗炎症薬、保湿剤などをうまく調整しながら予防的に使用するものです。昔は悪くなった時だけに使用していた薬ですが、それだと(再発をして)ザラザラが続き、強い薬をずっと使わないといけなくなります。一旦よくなった後に優しい薬でキープするということが大切です。
今年4月に国立成育医療センターが発表! 赤ちゃん早めのスキンケアが ... - rkb.jp
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