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Wednesday, September 29, 2021

アトピー治療→注射薬、食物アレルギー→指導の下で食べて慣らす 治療や対策の最前線 - 岐阜新聞



アレルギーをテーマに川本典生医師(中央)と水谷有希医師がオンラインで講演した市民公開講座。奥は司会の大西秀典センター長=岐阜市柳戸、岐阜大医学部

アレルギーをテーマに川本典生医師(中央)と水谷有希医師がオンラインで講演した市民公開講座。奥は司会の大西秀典センター長=岐阜市柳戸、岐阜大医学部

 岐阜大病院アレルギーセンター(岐阜市柳戸)主催の市民公開講座が、オンライン形式で開かれた。大西秀典センター長が司会を務め、皮膚科医の水谷有希氏がアトピー性皮膚炎、副センター長で小児科医の川本典生氏が子どもの食物アレルギーをテーマに講演。100人超が視聴し、最新の治療法や対策について理解を深めた。

◆外用薬副作用で誤解

 水谷医師は「アトピー性皮膚炎治療の最前線」と題して講演。外用薬の適切な塗り方や最新の注射治療などについて解説した。

 基本の治療法は、ステロイド外用薬などで炎症やかゆみを速やかに沈静化させ、保湿薬で良い状態を維持することだと紹介。ステロイドについては、患者から「副作用があるから使いたくない」という心配の声も寄せられるという。「ステロイド内服薬は、消化管で吸収され全身に行き渡ってしまうため副作用を引き起こすことがあるが、外用薬は皮膚から吸収されるため血液中に入る量は微量」とし、うぶ毛が生えるといった皮膚症状が現れる場合はあるものの全身性の副作用はほぼないと説明。「医師は患者の皮膚状態に合わせて量や期間を考えているので、過剰な心配をせず、医師の指示に従って使用してほしい」と訴えた。

 また、外用薬の量についても解説。人さし指の先端から第1関節まで押し出した量(約0・5グラム)が、手のひら2枚分の面積量に相当するとし、「外用薬を塗ってもなかなか良くならない方は、塗る量が足りてないかもしれない」と語った。

 外用薬などで改善しない患者には、2018年にアレルギー性の炎症に関わる物質を抑える注射薬が登場したことを紹介。同病院での治療事例を挙げ「赤みやかゆみがすぐに改善し、皮膚がつるつるになるというのが現場の印象」と語った。また、その後に登場した新しい治療薬についても触れた。

◆安全に楽しく食べる

 川本医師は「こどもの食物アレルギーアップデート」が題目。正確な診断のもと、子どものうちに「安全に楽しく食べて治す」ことがキーワードだと語った。

 食物アレルギーで最も多いのは鶏卵、牛乳、小麦。近年は原因食物に変化があるといい、三大アレルゲンに続くものは2002年の調査で甲殻類、ソバなどだったが、昨年の調査では木の実類、落花生(ピーナツ)などに置き換わってきていることを説明した。

 さらに、ピーナツ、カシューナッツ、クルミを例に挙げ「これらは違う食べ物である」とし、アレルギーを見分けるための詳しい検査も行われるようになってきていると紹介。「本当のアレルギー原因を正確に理解し、不必要な除去を避けることで食べることができるものを増やしていくことが大切」と力説した。

 一方、食べて治す方法について、「まず、アレルギー反応を起こさず食べることができる量を見つけること、そして医師の指導の下で少しずつでも食べることで体が慣れていく」と説明。アレルギーは原則としてタンパク質が抗原であるため「どの食品にどの程度のタンパク質が含まれているのかを確認しながら、安全に食べることができるように対応する」と、鶏卵や牛乳を例に出しながら語った。

 ほかに、アトピー性皮膚炎の早期治療が食物アレルギーの発症を抑えることなども紹介した。

カテゴリ: 医療



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