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Wednesday, June 30, 2021

「食物でコロナ対策」ケシカラン?「おまじない」の線引き #健康警察 - withnews

この連載の始めに、私は宣言しました。「 #健康警察 の高まりを感じたら、いちど立ち止まって考えてみる」。そこで改めて自らに問いかけます。

「もしヨーグルトに免疫力を高める効果がないとしても、それを期待することはケシカランのか?」

色々と調べてみると、まず、健康不安を抑えるために「食品に期待する」のは、日本に限らない行動であることがわかりました。例えば昨年9月に、トルコの研究者たちが発表した論文です。

トルコに住む人1012人にオンラインでアンケートをとり、新型コロナへの不安の強さと、特定の食べ物の消費量との関係を調べました。結果として、新型コロナへの不安が強い人であればあるほど、ヨーグルトの消費量が多くなる、ということがわかりました。

トルコと言えば、ヨーグルトの発祥の地という説もある国で、年間の消費量も世界で上位です。したがって、日本と直接比べるのは難しいですが、消費量が上がった背景には、やはり「不安の中で、自らを健康に保っておきたいという気持ち」があるのかもしれません。

例えば医療・介護関係者を始め、駅員さんやスーパーの店員さんなど、感染拡大中でもテレワークが難しい人もいます。不安の中、それでも職場に出かけていかなければいけない。そんな人が朝ご飯に、そっと「免疫力を高める」ヨーグルトを添えていたとして、その行動は、批判されるべきものなのでしょうか。

今回の新型コロナは、日本のみならず世界の市民にとって未経験の事態と言っていってよいでしょう。不安ばかりが高まる中で、何でもいいから安心につながる「おまじない」が欲しくなる気持ちって、誰にでもありますよね。

そもそも医学には「プラセボ(偽薬)効果」という概念もあります。人は、たとえ単なる小麦粉だとしても、それを「すごく効く薬だ」と信じ込んで飲むと、本当に体調が良くなることがあります。

メカニズムはわかってはいませんが、「これで大丈夫」と安心してストレスが減ったり、食欲が戻ったりして良い影響があるのかもしれません。ヨーグルトも、それを信じて食べることで、(新型コロナの感染を食い止める実際の効果はなかったとしても)体調がよくなったり、精神的な安定につながったりするような効果がないとも言い切れない面があるのです。

でも難しいのは、ヨーグルトの効果を期待する気持ちが高まりすぎて、常識的な量を超えて食べるようになったり、「ヨーグルト以外は食べられない!」という気持ちになったりしたら困るということです。栄養バランスが偏ってしまい、それこそ体を守る免疫の働きが弱まってしまうかもしれません。

冗談のようにも聞こえますが、「健康によいとされる食品ばかり食べるようになった結果、健康を崩してしまう」ケースは、ここ10年ほどで医学誌に多く報告されるようになっています。

病気の名前として正式に認められたものではないのですが、俗に「オルトレキシア(良い食欲、というギリシャ語が語源)」と呼ばれています。1996年にアメリカのスティーブン・ブラットマン医師が名づけたとされており、「健康的な食べ物に、不健康なほどの執着を示す状態」を指します。

有名になった例として、アメリカの人気ブロガーであるジョーダン・ヤンガーさんのケースがあります。ヤンガーさんはいわゆるビーガン(菜食主義者)としての生活を『The Blonde Vegan』と題したブログで綴り、多くのファンを得ていました。

しかし重度の腹痛に悩まされるなど生活に問題を抱えるようになり、厳格な菜食主義からバランスの取れた食生活に変えたところ体調は改善。現在はブログのタイトルも『The Balanced Blonde』に改名して活動を続けています。

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