高校に入ってずっと二塁手。安定感のある守備とよく通る声で劣勢でも最後まで仲間を鼓舞した。
幼少期から食物アレルギーがあり、卵と乳製品、青魚が食べられない。スカウトされた強豪校からは、寮の食事でアレルギー対応ができないと辞退された。実家から通える実践学園を選び、母みゆきさんの手作り弁当で体をつくった。体を大きくするプロテインも飲めないが、睡眠時間と食生活を工夫した。身長は中学時代から35センチ伸びた。
この日は打線がつながらず、自身も2番打者として好機をつくれなかった。
試合が終わり、泣きじゃくる仲間に「ちゃんと胸を張って終わろう」と声を掛けた。スタンドに頭を下げると、顔を上げられなくなった。「自分たちの野球を出し切れなかった。悔しい」。涙が頰をつたった。(昆野夏子)
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