1億年前の海に君臨していたモササウルス類の一種が、ティロサウルス・プロリゲル。今回は約8千万年前(白亜紀後期)の米国カンザス州の地層で、1911年に発見された全身の化石の複製を展示する。発掘者の名前から「バンカー」という愛称を持つ個体で、全長約13メートルと同種の化石では最大という。
別の複数の個体の化石からは胃の内容物も見つかっている。サメの歯のほか、小型のモササウルス類や首長竜の骨などが含まれ、太古の海で食物連鎖の頂点にいたことを示している。頭部に別の個体のものとみられるティロサウルスの歯形が残る化石もあるという。
頭部はモササウルスと比べ、きゃしゃな印象。ただヘビのように頭の中やあごに関節があり、それを外して「獲物」を飲み込んでいたとみられる。上あごの内部に「翼状骨歯(よくじょうこっし)」という歯があるのも特徴の一つで、食べるのを補助する役割があったと考えられている。
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福井県立恐竜博物館(勝山市)の特別展「海竜~恐竜時代の海の猛者たち~」(同博物館、福井新聞社主催)が7月16日に始まる。絶滅した海生爬虫(はちゅう)類に焦点を当てた同館初の企画で、展示標本の一部を開幕に先駆けて紹介する。
太古の海で食物連鎖の頂点に君臨ティロサウルス・プロリゲル 全長13mの全身化石複製 福井県立恐竜博物館「海竜展」 - 福井新聞
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