食品素材などを生産する太陽化学(三重県四日市市)と京都府立医科大の研究グループは、水溶性食物繊維の「グアーガム酵素分解物」がマウスの脂肪性肝疾患の進行を抑制することを明らかにした。
インドなどで採れるマメ科の植物を原料にしたグアーガム酵素分解物には、腸内環境などを整える効果があり、便通改善のサプリメントなどに利用されている。
脂肪性肝疾患は食べ過ぎや運動不足により肝臓に脂肪が蓄積して引き起こされる。一方、腸の機能低下で血液中に流出した腸内の毒素「エンドトキシン」も肝臓で炎症を引き起こし、症状を悪化させると考えられている。
研究グループは、脂肪やコレステロールの多い餌で脂肪肝の状態にしたマウスにグアーガム酵素分解物を摂取させ、影響を調べた。その結果、腸の機能が回復してエンドトキシンの流出が抑制され、肝臓への脂肪蓄積や炎症も抑えられたという。
日本では、健康診断を受ける成人の二〜三割が脂肪性肝疾患の状態に当てはまるという。太陽化学の担当者は「今後は人での検証が必要になるが、新しい予防法や治療法の開発につながるかもしれない」と話す。
研究成果は今月の米学術誌に掲載された。 (磯部愛)...
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水溶性食物繊維が脂肪肝抑制 太陽化学などマウスで検証 - 中日新聞
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